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認定看護師・特定看護師の紹介


認定看護師とは、日本看護協会の認定看護師認定審査に合格し、ある特定の看護分野において、熟練した看護技術と知識を有している看護師です。通常業務以外に、所属部署を超えた活動を行うほか、院内外の専門分野における教育と連携を担っています。

浜松赤十字病院看護部では、7分野に7人の認定看護師(2022年12月現在)が活躍しています。それぞれの分野で、患者さんに対する高度な看護の実践や、看護職に対する指導や研修などに取り組んでいます。

がん性疼痛看護(Cancer Pain Management Nursing)望月 佐登子

私の専門分野では、がんによって引き起こされる身体的・精神的・社会的・スピリチュアルな痛みを総合的に評価し、適切な薬剤や技術を用いて疼痛緩和を図ることです。
現在、私は外科病棟師長として勤務していますが、外科だけでなく、必要に応じて各科診療科病棟・外来の枠にとらわれず相談や支援をしています。一人ひとりの患者さんやご家族の抱える「痛み」を専門的な知識や技術を用いて少しでも緩和し、より良い時間を過ごすことができるよう「協働」を大切に取り組んでいます。

集中ケア(Intensive Care)髙橋 栄樹

集中ケア認定看護師の主な役割は、生命の危機状態にある患者さんの病態変化を予測した重症化の予防、合併症の予防、早期リハビリテーションの実施となっています。

病気や怪我、手術後によって治療を必要とする患者さんの中には人工呼吸器などの生命維持装置などでの管理が必要とされる方がいらっしゃいます。そのような患者さんは24時間行われる治療やアラーム音などの騒音によって非日常的な環境におかれていることが多いです。

患者さんの生命力・治癒力を最大限に行かせるように看護ケアを提供しながら、非日常性の中で、少しでも日常的な環境に近づけることができるように心掛けています。

一般病棟の患者さんに対しても重症化を未然に防げるように院内ラウンドも行っています。

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皮膚・排泄ケア(Wound,Ostomy and Continence Nursing)杉本 奈々美

私は、褥瘡などの創傷ケアやストーマ(人工肛門・人工膀胱)ケア・失禁などの排泄ケアを専門として活動しています。
創傷ケアでは、主に院内の褥瘡管理を行っており、褥瘡の発生予防や治癒促進のためのケアに努めています。
ストーマケアでは、入院中から退院後まで、ストーマを持つ患者さんが快適な日常生活が送れるようサポートしています。
排泄ケアでは、排泄障害によって生じるスキントラブルや排泄障害への対応、排泄ケア用品の紹介等、排泄ケアで困っている患者さんをサポートしています。
専門的なケアを提供することで患者さんにより良い生活を送っていただけるよう、さまざまなスタッフと連携をとりながら活動していきたいと考えています。

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慢性呼吸器疾患看護(Chronic Respiratory Nursing)小倉 佑子

慢性呼吸器疾患とは、COPD・間質性肺炎・肺結核後遺症など慢性の経過をたどる呼吸器の病気を言います。慢性呼吸器疾患の患者さんは、安定期と急性増悪期を繰り返しながら徐々に呼吸機能が低下していき、健康であれば通常意識することのない「呼吸」を常に意識して生活されています。「息苦しい」という症状は、死を連想させる恐怖体験です。しかし、息苦しさは周囲の人からは理解されにくい症状の一つでもあります。私は、患者さんの「息苦しさ」を理解し症状緩和に努め、不安が軽減されるように援助していきたいと考えています。


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摂食・嚥下障害看護(Dysphagia Nursing)村松 貴志

摂食・嚥下障害看護とは、食べたり飲んだりする機能が低下した状態の方への看護です。
「食」という漢字は「人」に「良い」と書きます。普段、何気なく行っている「食べる」という行為は、それ自体が幸せなことであり、生きるために必要なことでもあります。
しかし、「食べる」という当たり前に思える行為ですが、疾患や加齢などの様々な原因により、その機能が低下してしまうことがあります。さらに、それが肺炎などの生命に危機を及ぼすような疾患の原因となることもあります。
そのような方たちに対し、摂食・嚥下障害看護認定看護師として、少しでも安全に・長く・美味しく食べ続けていただけるように、機能評価や訓練、食形態の工夫などを通じて関わらせていただいています。そして、食べることを通じて、より良い人生を過ごして頂けるように、様々な職種と協働してより良い看護を提供していきたいと考えています。

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緩和ケア(Palliative Care) 西井 由佳子

緩和ケアとは、がんや心不全などの患者さんの身体的・精神的・社会的・スピリチュアルな苦痛を緩和するケアです。
緩和ケアというと、終末期というイメージが多くあります。実際は、告知されてからや治療中など様々な場面で関わらせていただいています。患者さんやご家族は計り知れない苦痛をかかえています。
患者さんやご家族の苦痛に対して他職種と連携して患者さんやご家族の不安や苦痛を少しでも緩和して穏やかな生活が送れるように支えていきたいと思っています。

感染管理(Infection Control)小林 恵

感染管理認定看護師の役割の中に『医療を提供する場で働くあらゆる人々及び患者とその家族に対し、倫理的配慮を行いながら医療関連感染の予防と管理の実践・指導・相談』が挙げられています。また、パンデミックや災害等の緊急事態を想定した準備と発生時の対応を、関連組織と協働しながら進める役割も担っています。
COVID-19における感染対策では、その役割を果たすリソースとして微力ながら活動させて頂きました。このような稀有な経験を通して言えることは、感染対策は限定された人々、例えば医療従事者だけがするものではなく、社会全体が行わなければならないことでした。
目に見えない細菌や微生物は私たちに恐怖を与えていますが、その特徴を知り感染経路を絶つことができれば感染は成立しません。ただ、目に見えないからこそ、その通りに行かない難しさがあります。感染対策などでお困りのことがあればご相談ください。

手術看護特定認定看護師(Perioperative Nursing) 中山 龍二

手術看護特定認定看護師は、手術看護分野において熟練したスキルと知識を活かし、周術期(術前・中・後)の患者に対して質の高い看護を実践する看護師です。
手術看護特定認定看護師の役目は、患者の立場に立って、病歴、身体面、精神面、社会面の要素からアセスメントし、さらに臨床推論を用いて周術期の患者を全人的に捉え、より安全・安楽に手術を受けられるようにすることです。患者の全体像を把握した上で、手術侵襲を最小限にし、二次的合併症を予防するための安全管理(体温管理、体位管理、手術器材・機器の管理など)を行います。また、特定行為実践者として8区分17行為を提供する役割も持っています。
手術看護特定認定看護師として、豊富な知識とスキルを持って、より水準の高い看護を提供できるように日々努力しています。また、私が得意とする看護の一つに、周術期麻酔分野があります。今後は、さらに看護スタッフへの教育に活かしていきたいと思います。